黒シャムしま

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カムイ伝

全15巻だけれどまだ話は続くことになってる。漫画とは思えない濃密さ。

子供のときにアニメで見ていたのはカムイ外伝のアニメ化で野山を旅しながらときどき戦う、クールというよりはひんやりとしたかっこ良さがある番組だった。

カムイ伝はストーリーがしっかりとあり、しかも社会主義っぽい思想を基盤にしている。ベルリンの壁崩壊や、中国の共産主義といいながら資本主義的になっている現状をおもうと、カムイ伝の理想論はより暗く感じる。それとともに幕藩体制を終わらせた明治政府は官僚システムを作り上げ、自分達下級武士の地位をそこに吸収させていることもまた繰り返しなのかと思う。

カムイの姉ナナとカムイのおっかけのサエサは理想の女性像の2極だと思います。

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安東みきえさんの本

頭のうちどころが悪かった熊の話   安東みきえ 下和田 サチヨ (絵)

タイトルと絵が読んだきっかけ。
児童書ということだけれど、宮澤賢治を思わすような魔法や言葉が紙面にあふれ、さらに女性だからこそのびっくりするような単純明快さが表現されている。最初の数頁で「この作家の本はもっと読みたい」と思った。

「熊」以後、天のシーソー、まるまれアルマジロ!、夕暮れのマグノリアを読んだ。結局最初の「熊」が一番ピンときた。「マグノリア」はハンパに今風で煮え切らないかんじがする。アルマジロの卵から始まる一連の話はとりあげる動物がみな珍しくていいなと思った。

安東みきえ作と平行して与謝野晶子関連を読んでいるので、現代作家には分が悪かったかも。明治にくらべると平成の薄っぺらさは気の毒なくらいなので平成の作家も時代以上に厚くはなりにくいだろう。妙に満ち足りた平成という時代のなかでものをつくるのはむずかしいのかもしれない。

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ダヴィンチ・コード

文庫本を読んだ。上中下3巻に分かれている。スイスイ読める。いろいろな仕掛けがあって知識欲をくすぐるが、ちゃんとした知識がある人にとっては浅めで物足りないはず。深そうで浅い、だからこその大ヒットなのだろう。ほんとにむずかしかったら誰もついていけないから。

主人公の教授は現役ハーヴァード大学教授のグレッグ・マンキュー教授と重なった。マンキュー教授はアメリカ人の考える理想の一人なのだろう。

普段ヒット作はあまり読まないが、これはダヴィンチ関連でうっかり読んでしまった。同じヒット作ならばハリー・ポッターのほうが夢があって楽しめる。

本作で秀逸なのはタイトルだと思う。

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股旅フットボール

日本の地域リーグ、JFL未満のチームの奮闘をつづっている。サッカーと旅を愛する粋なライターの、うつくしい写真のたくさんある本。

私は浦和レッズが大好きなので、レッズがらみでJ1、J2はある程度知っている。JFLは横河武蔵野FCを少し応援しているレッズサポ仲間がいるし、JFLのチームは晩秋まで天皇杯に残っていることがあるのでサッカーニュースになる程度ならば知っている。各地域のサッカー事情は知人が埼玉県の社会人リーグ2部に所属しているのでほんの少しだけ知っている。ありていに言うとJFL以下のことはよくわかっていない。最近ファジアーノ岡山の記事をサポティスタで目にしたこと、この本の著者のサイトをたまたま見つけたことでちょっと読んでみた。(図書館の本です)

この本のおかげで、川渕初代Jチェアマンの芯の太いまっすぐさがわかった。今までJ立ち上げについては感謝していたけれど、ここ10年くらいは的外れな人だと誤解していた。2002年W杯であがった数十億円の利益を活用するために、2003年にキャプテンズ・ミッション(地域貢献、未成年者、女子サッカーの育成強化など)を全国のサッカー関係に発令していたんだそうで、この成果は今年のうちのユース出身者の活躍につながっていると思う。でも中心のサッカー協会自体がまだまだ発展途上。しわ寄せは地域の弱小チームに波及する。でも、この「股旅?」が世に出てひとの目に触れたことによって日本のサッカー環境がすこしは上昇すると思う。

昨日、埼玉スタジアムでのダービーを6対2で制した帰りに電車で隣になった若い人たちがカマタマーレ讃岐(香川のチーム)や富山のチームの話をしていた。自分の1stチームがレッズだとしても、2nd、3rdのお気に入りチームを持つというのはこれまたサッカーの楽しさの奥行きを深める。そして各地域の活性化につながっていく。各地の小さなチームの、大きな志を応援したい。そう思った。

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厚生労働省崩壊

厚生労働省崩壊 木村盛世/著

著者の木村さんは厚生労働省のキャリア組なのだが、まっすぐに仕事をしようとしては上層部からうるさがられ、挙句に左遷されてしまう。これを繰り返している。アメリカでは短い期間でかなりの実績を上げ、責任感、正義感にあふれる仕事振りなのに日本のご立派な組織では疎まれてしまう。そういうご自身の苦しい立場を踏まえつつ、ご自分で見た厚生労働省の問題点を明確にしている。とても読みやすい文体なのだが内容は厳しい。木村さんが日本で働くときに感じている、膨大な書類やたくさんの上司のサインなどのばかばかしい無駄は日本のあらゆる仕事現場で見られる特徴なのではないか?私が見てきた大小の会社の9割はだいたいそんな感じだった。例外は外国資本の会社で、そこで半年くらい仕事をしたときに私の仕事に対する考えはとてもポジティヴなものになった。

厚生労働省についての本だけれどこの省はどうも日本を象徴しているので、つまり日本がダメダメだってことなんだろう。日本はすごく細かいことにこだわりすぎている。最近不祥事が多いというけれど、それは昔からあるようなことがほとんどなのに騒ぎすぎなのではないか?細かいことに気を取られているうちに大切なことをすっ飛ばしているのではないか?

木村さんは「日本で」というのを重要視されておられるが、同じような心意気で日本内を駆け回っても時間の浪費になっているケースが多々ある。木村さんほどの優秀なひとはアメリカなりヨーロッパなりの外部から日本に働きかけるほうが有効のような気がする。日本の変化はすべて外圧がかかったときに起きているのだから。

それでも一言。 「木村さん!がんばれ!」

志の高い、できるひとの焦燥。
最近読んだマキアヴェッリ関連、カムイ伝にもそういう焦燥が色濃く見受けられた。いつの時代もどこであっても、ダメな官とできる民のきしみがある。やるせないのう。快哉も幻滅も永劫回帰。

超人ならぬ凡人としてはちょっとさみしーい気分になったが、今晩は気分転換をガツンとできる。
埼スタでフィンケ・サッカーが見られるからね。勝っても負けても今のレッズは見所がある。

あー、よかった。

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